2008年03月09日
日高本線全駅下車の旅(その7)日高東別駅・蓬栄駅・本桐駅
単式1面1線の無人駅です。
駅舎は無く、ブロック壁の簡素な待合室がありました。
出入口上部が半円アーチになっていて洒落ています。
周辺の民家は非常に少なく、
野原と山があるばかり。
日高本線のなかでも群を抜いているんじゃないかと思う。
私は駅前にあった自販機で缶コーヒーを購入し、
チビチビ飲みながらホームの風景を満喫していました。
あぁ、私は今"この瞬間"、世界一幸せだ!
そんなことを考えつつ、音もなく静かに風に揺れる草花を眺めていると、
線路の先に何かが横切ったように見えました。
気のせいかと思い、じっとそちらの方を見ていると、
長く伸びた草のあいだから一匹の犬が顔を出しました。
野犬・・・・?
ちょっと逃げようかな・・・と思っていると、
「待てーーーーーー!!!」
という大きな声とともに、
今度は小さな男の子と女の子が出てきました。
どうやら放し飼いにした犬が逃げているようです。
子供は犬に完全になめられていて、
いっこうに捕まる気配がありません。
そんな状態をずっと飽きることなく眺めていると、
いつの間にやら列車が来る時間になってしまいました。
いったん待合室に戻って荷物を整理してホームに戻ると、
犬は遊び飽きたのか、子供たちに引かれて家に帰っていくようでした。
ホームは2両分もなさそうな短いものでした。
周辺は田畑に囲まれていますが、
先ほどの日高東別駅に比べると
民家は多くあるように感じます。
ある意味、"極限まで合理化して建てた"
という熱意が伝わってくる待合室です。
外見の印象とは裏腹に広くとられたベンチがあって、
なおかつトイレ付きですからね。
なかなか好感が持てます。
さて、ここから私は隣の駅まで歩きます。
パンパンと足をたたいて、
よし歩くぞと気合いを入れて歩き始めました。
上り列車が通り過ぎていきました。
あの列車に乗れれば歩く必要も無いんだよなぁと
恨めしく思いながら、私は再び前を向いて先に進みました。
途中長い上り坂を越え、馬牧場を横目に黙々と歩くと、
次第に民家の数が増えてきて、本桐駅が近いことが感じられてきます。
本桐駅へと到着したのでした。
駅舎はいつ頃のものか正確には分かりませんが、
昭和初期くらいと思われる古い木造モルタル駅舎が建っています。
北海道の駅舎の特徴ともいえる
トタン屋根と二重窓が目につきます。
私はこの駅で約1時間ほど待つことになります。
その間に太陽は沈んでいき、すっかり薄暗くなると、
かなり肌寒くなってきました。
列車が来る15分くらい前になると、
駅前に何台もの車がやってくるようになりました。
たぶん列車で通勤通学をしている身内を迎えに来ているのでしょう。
静かだった駅が少し賑やかになります。
その少し後に様似行き列車がホームに停車し、
19:14の定刻にそれぞれの列車が本桐駅を出て行きました。
暗闇のなかで、真新しい駅舎が煌々と光っていました。
全面ガラス張りのため光が外へ放射される構造になっているんですね。
最近の新駅舎は、ライトアップ面でよく考えられているためか、
夜に魅力を増す駅が増えている気がします。
古い駅舎からささやかに漏れる光も魅力的ですが、
近代的な駅舎の計算されたライトアップもまた興味深いものです。
さて、これにて日高本線2日目の訪問を終了。
次の3日目で日高本線全駅を完了させる予定です。
つづく
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この記事へのコメント
1. Posted by
砂日塚ノオ
2008年03月09日 22:22
ホーム向かいの静かな山並み、待合室入口の床に生えた苔、
そして、ホーム入口に墓標のように突き立てられた数本の枕木。
何ともいえない風情を醸し出していますね。
2. Posted by
つちぶた
2008年03月10日 00:03
日高東別駅は本当に素晴らしいです。
広くオススメしたい(笑)
語彙が少ない私はなかなか感動を表現できないんですけど、
砂日塚さんのおっしゃるとおり、一つ一つの駅を構成する部分がもう完璧なんですよ!
また駅前には何件かの民家があって、
そこで地元のおばあさん方が庭に出て談笑していたりして、
もうほんと長閑なんです。
何かこう人の幸せってそういった淡々とした中にあるのかなぁ
なんて思ったりしました。
3. Posted by
じゃんけんぽん
2008年03月10日 22:15
北海道の鉄道に乗ってみたいです。
4. Posted by
砂日塚ノオ
2008年03月11日 12:43
淡々とした長閑な日常生活の中にこそ
人の幸せがある…全く同感です。
田舎の駅に一人佇んでいると、
近くで地元の方が何のてらいや気負いもなく、
のんびりと談笑したりしているのを見て、
あ、いいな、と思うことが本当にあります。
旅って、あるべき自然な生き方とか本来的な幸せ
といった大事なことに気づかせてくれることが
あるんですよね。
だから、やめられないんですけど(笑)
5. Posted by
つちぶた
2008年03月11日 16:51
北海道の鉄道は一度でも乗ると癖になりますよ〜。
6. Posted by
つちぶた
2008年03月11日 17:04
>砂日塚ノオさん
旅に出ていると、ふとした瞬間に
悟りにも似た(大げさですけど)感覚を受けることが多々あります。
日常ではとても些細な出来事でも、
旅先だととても大事な思い出になったり、
人生において大事なことを気づかされるキッカケになったりすることがありますよね。
ほんと旅はやめられません。
よく「人生は旅のようなもの」みたいなことを言いますが、
私の場合「旅こそ人生そのもの」になってたりします(笑)